和歌にはウムラウト

ドイツ語の単位を落としたマンの日記

3月25日

3月25日という題で3月26日にブログを更新するということをやっております。

なぜ昨日に更新しなかったかという理由は特にないです。なので言い訳も特にできないという…。

 

前置きはこの辺にして本題に入ります。日付の題をつけるということはその日に何かしら特別なことがあるということであろうと考えるのが普通でしょう。今回の記事は全くもってその通りで、樋口一葉さんの好事家の一人として、この日は一年の中でも大きな日であるわけです。そう、3月25日、正確には明治5年3月25日は樋口一葉さんの誕生日なわけです。

 

しかし、一葉さんの生涯について知っている方ならおかしいと思うかもしれません。なぜなら、一葉さんについての書籍や資料集などを覗くと、生年月日のところが1872年5月2日となっているからです。これは別に資料が間違っているということではなく、どちらも正しいのです。この違いはなんでしょうか?

 

樋口一葉さんの生きた時代を考えると、その理由がよくわかります。端的に言ってしまえば、これは暦の違いによるものです。私たちが今現在使っている暦は『太陽暦』と呼ばれるものです。一方、一葉さんの生まれた時に使われていた暦は『太陰暦』と呼ばれるものです。暦についてはあまり詳しくないので深く立ち入りませんが、この違いが誕生日が二つ存在する理由となっています。明治という時代はいろいろなところで日本にとって大きく変化をもたらした時代であることがわかります。

 

一様日記によると、一葉さんは生涯自分の誕生日は3月25日であるとしていたようです。現代に生きる私たちからみた一年のうちの一日と、一葉さんの思った一年のうちの一日が一致しないというのは少々悲しいことのように思います。ただ、一葉日記の愛読者(?)として、一日一日をたどる上では大切にしたい日であると感じています。

 

一年という枠で見た時に『すごした時間を共有できる日記』と『感じた時間を共有できる季節』という違った二つの楽しみ方ができるのも、明治文学の楽しみなのかな、と思う一葉さんの誕生日でした。


追記

一葉記念館に行ってきました。資料の充実さはもちろんですが、グッズもたくさんあり楽しかったです。是非一度。